海洋ゴミ楽器大図鑑

 


トーキングドラム


西アフリカ一帯でその昔通信にも使われていた

砂時計型の両面太鼓『トーキングドラム』を

海洋ゴミから作り上げました。

(西アフリカでは『タマ』等と呼ばれています。)

 

両面の太鼓の皮を縫うようにしてある釣り糸を

脇で締めることによって鼓面の張力を変え

音程を変幻自在に操る事が可能となっています。

どんな音が出るの?



主な材料

 

・漂着ブイ

・塩ビパイプ

・ブルーシート

・釣り糸

・他、漁業用ロープなど。



製作風景


  

まずはブイをちょうど半分に切って底が抜けたお椀状の物を2つ作ります。

次に塩ビ管の端をガスコンロ等で炙って軟化させ、ビール瓶にかぶせて両口を広げます。

充分に冷えて固まったら 、お椀の底にあたる部分を同じく熱して軟化させ

塩ビ管にかぶせてビール瓶を突っ込んで

塩ビ管の広げた部分との接着面積を増やしてから接着します。

 

次は太鼓の皮作り。いくつかブルーシートの皮で楽器を作りましたが

太鼓となると、とにかく叩き続けるので演奏中に皮がすぐ伸びたりと、

ピッチが安定しないのが悩みの種でした。

 

しかし、トーキングドラムはピッチを可変させる太鼓なので

そのポイントは気にならず、 

薄くてある程度丈夫な皮という条件をクリアしていたので

この太鼓の皮に採用することにしました。

 

 



 

ブルーシートを胴にかぶせたら、

胴に合わせて漁業用ロープで作ったリングをかぶせて

細いロープでブルーシートと漁業用ロープを数十ヶ所縫い付けて一体化させます。

 

 

 

最後にその両面の皮同士を縫い付けるように釣り糸を通して

ぐるりと一周したら完成です。

 

少し釣り糸を緩めにしておくのがコツで、

脇に挟んで締め上げると高い音が。

緩めると低い音が出る仕組みになっています。